こんにちは。
グラフィックデザイナーのトヨトミです。
私は今の会社に入って初めて新聞のデザインをしました。
デザインといっても1面のニュース記事とかではなく、
広告の上に掲載されている広告記事(編集記事)です。
よく新聞で旅行の記事の左上や右上に「広告」の文字を見かけませんか?
そう、そのデザインです。
誰かと誰かの対談記事や、近々公開される映画の告知、下に掲載された商品と連動したその商品の紹介記事など。
普段何気なく見ていたものですが、いざ制作してみるととても困惑することが多くて困りました。
新聞広告デザインのコツ3つ
そこで今日は、私が何に困ったのか。
どのように確実なデータを作成したのか。
新聞広告をデザインする時のコツを3つ紹介します。
①原稿サイズは新聞社によって異なる
まず最初につまづいたのがサイズです。
とても初歩的なところですね(笑)。
といってもタテとヨコのサイズがわからなくてつまずいていたのではなく、新聞の独特のサイズの読み方に困惑していたのです。
新聞の広告を作る前はA4やB4などの基本的なサイズしか知らず、「段(だん)」という独特な呼び方になれなかったのです。
新聞は12段もしくは15段サイズがあり、新聞の縦幅を12分割、もしくは15分割したサイズが1段です。
横幅を半分にしたものは1/2サイズと呼ばれ、5段1/2サイズなどと呼びます。
な~んだ、これだけなら簡単簡単と思うかもしれません。
ただし、気をつけたいのが新聞社ごとによってサイズが違うということです。
この新聞社の5段のサイズと、別の新聞社の5段ではサイズは微妙に2mm違っていたりします。
どの媒体でも一緒ですが、サイズが違うと入稿の際に受け付けてもらえないのでサイズには注意しましょう。
どうせなら全ての新聞でサイズや入稿方法もそろえてくれれば楽なのに…と思います。
②フォントの選別や大きさは読者層を意識して
新聞の読者層は、雑誌などに比べて年齢層が高めです。
なのでフォントの大きさは他の媒体に比べ少し大きめに設定しましょう。
私がよく作成する新聞社は本文のサイズは10~11pt(記事広告の場合)としています。
※1面などの報道記事はもっと厳密に決まっています。
また書体は報道記事などは新聞社によって指定があると聞いたことがありますが、編集記事は比較的自由です。
ゴシックを使用してもいいですし、明朝体でももちろん問題はありません。
ただし、こちらも読者層に合うように選ぶことが大切です。
あまりに丸っこいものや線が細すぎるもの。
こちらは向かないと思います。
線が細すぎるものはかすれてしまい読めなくなってしまいますしね。
ちなみに私がよく使う書体としては、明朝体はモリサワのリュウミンや毎日新聞明朝ですね。
リュウミンは少し洗練された雰囲気がでるため女性へのインタビュー記事に、毎日新聞明朝は少しかための対談記事などによく使用します。
③最大総インク量に注意!
新聞広告をデザインする際にサイズやフォントをあげましたが、
なにより注意しなればならないのは総インク量です。
新聞は雑誌などと違い紙が薄いため、インクがにじみやすいく裏移りがしやすいため使用していいインクの総量が決まっています。
使用していいインクの総量は大体250%です。
(新聞社によっては240%の場合もあります)
イラストなどオブジェクトの色もそうですが、写真も全て250%に抑えなくてはいけません。
この写真が厄介なのです。
私も過去に何回も失敗しています。
インキ量を250%にするにはこうしましょう。
メニュー>編集>カラー設定で
CMYK部分をカスタムCMYKにし
インキの総使用量の制限を250%に設定。
これでインキ量が250%に収まりました。
しかし、通常の印刷と違い新聞は中間調で20%以上のドットゲインがあると言われています。
つまり30%で設定した色があったとしたら、実際には50%以上の濃さになります。
新聞の印刷が暗く沈んでいるように見えるのはそのためです。
そうならないようにするためには、さらに細かい色の調整が必要になるため
新聞の写真の補正は難しいと言われています。
新聞広告をデザインするときのコツ まとめ
いかがでしたか?
新聞広告をデザインするときのコツ3選を紹介しました。
初めて制作する際は何もわからず焦るかと思いますが、
一つずつ注意して作成していけば大丈夫ですので
確実なデータを作成できるように一緒に頑張りましょう!
真っ先に立ちはだかる壁はインク量の調整ですので、機会があれば具体的な調整方法も記事にしていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは今日はこの辺で。
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